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ナラティブセラピー考察


ボクのアニマはマッチョ、マッチョ」にご質問が。
ちょうど良い機会なので、自分なりに日頃思っていることを改めてまとめてみました。自分自身のためにも…

サイコドラマとの比較:

サイコドラマが、 “グループ” で(主に夢の)シンボルそれぞれを演じるのに対して、ナラティブセラピーは、あくまで “個人” で物語を作っていきます。 両者の共通点は、共に最初のストーリーの書き換え(あるいは展開)を行うことです。

人生脚本との接点:

この “書き換え” が生じる点は『人生脚本』も同じです。 人生脚本では、子供時代に作られ、当時はそれで上手く機能したかも知れないが、現在ではもはや役立たなくなっている脚本(戦略)を、現在の自分に適合するように書き換えることを目的としています。

自我中心の心理療法:

これら三者の心理療法には、 “無意識は自我(意識)の望みどおりに書き換える(操作する)ことができる” という仮定、あるいは少なくともそうした目標が存在するように思えてなりません。
その意味で、西洋で生まれたこれらの心理療法は、心の主役はあくまで “自我” であることが強調された「自我中心の心理療法」と言えます。

ユング心理学、東洋心理学との違い:

これに対してユング心理学や東洋の心理学(宗教)は、無意識について全く異なる立場を取ります。 無意識は、自我意識の操作の対象ではなく、むしろ “あるがままに” 受け入れるものであり、心の主役は “無意識” である点が強調されています。

メタスキル:

このように理屈の上では両者が対立関係にあるようでも、いざ実践となると話は違ってきます。それはセラピスト本人の(セラピーに対する)姿勢、価値観があまりに大きく影響するからです。
例を挙げると、ボクが夢分析を教わっているセラピストの江夏亮氏は、ナラティブセラピーのことを説明する際に、「まずは、善悪の評価を取り払って、 “あるがままに” 受け入れる」とおっしゃいました。
これはナラティブセラピーの考え方ではなく、江夏氏ご本人の考えではないかと思われます(注)。

(憶測ですが)みえさんがコーチングを勉強されている「エグゼクティブ・コーチ」の平本相武氏も、既存のコーチング理論に限界を覚え、自らの工夫の結果、今のかたちに至っているのではないでしょうか? (違ってたらSorry)

(セラピーに対する)姿勢、価値観は『メタスキル』と呼ばれ、(個々の技法以上に)セラピストにとって最も大切な資質です。

注)後日、江夏氏より以下のような詳細なコメントをいただきました。

このような引用があると、自分の何気ない言葉にも、価値観がにじみ出ているのを感じ、驚きます。 さて、セラピストと共にクライエントにも、「あるがままに受け入れる」事の重要性を意識してもらう、という意味で、上記の発言をしています。そうやってストーリーを作ったほうが、実際いろいろなものが拾えて有効だからです。 ナラティブセラピーについて、私は文献等を詳しく調べていないので、このような表現をしている人が他にいるかは知りません。

ナラティブセラピーでは、セラピストの取る態度として、セラピストはクライエントのストーリーに対して「無知」つまり何も知らない、という態度を取るとか、クライエントの価値観に絶対的な敬意を払う、とかいう事は、言われています。
但し、夢に対して、または強迫的な症状、パニック等の不安に対して、その他自分でも説明のつかない認知の歪みや感情に対してナラティブなアプローチを取っている人は、あまりいないと思います。
ただ、これは文献サーベイをして確認している訳ではないので、確かな情報ではありませんが。

ナラティブセラピーは、もともと、家族療法から出てきた手法で、個人の上記の症状に対する手法として出てきたわけではありません。また、対象も子供が主体だったのではないでしょうか。
しかし、類似の手法はトランスパーソナル心理学にもあります。というか、表面的には少し異なりますが本質的には同じ事をしていると思われる手法です。アイラ・プロゴフ(Ira Progoff)のジャーナリングワークショップです(注)。
私は、その手法を随分使っているので、ナラティブと統合して、個人療法に積極的に応用しています。やり方の細かい点では、私の工夫が幾つかあります。

実感としては、私が実践している限り、このナラティブ+ジャーナリングのアプローチは非常に有効で、これから夢と並ぶくらいの自分のオリジナリティーに育てようと思っています。

投稿者注)ジャーナリング:
『書く』というプロセスを通じて自分の内側に入っていく心理療法。ジャーナル・ライティングとも呼ばれます。
そういえば、ボクが行ったナラティブセラピーでも、書きながらプロセスが進行していました。

クリエイティブ・ライティング
ジャーナリングに関する説明があります。

実は相互依存関係:

話がややこしくなるようですが、実は西洋・東洋の心理療法ともに、お互いを必要としている(相互依存関係)一面もあります。
西洋の自我中心の心理療法だけでは、スピリチュアルな領域を扱うことができません。また、東洋の無意識を中心に据えた心理療法を行うには、無意識の圧倒的なパワーを受け止めるための強靭な自我を必要とします。この備えがなければ、無意識に圧倒され、自我が崩壊しかねません!

ボクの夢分析を例にとると、「ユング命」のつもりなのに、実際は他のさまざまな西洋の心理療法の力を借りています。
これは別に自分の信念でそうしてるわけじゃなくて、いろいろな知恵をお借りしないと分析が成り立たないんです!

ナラティヴセラピーって何?

メタスキル―心理療法の鍵を握るセラピストの姿勢

「タオ」な本。

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心理カウンセラー・夢分析家・写真家
保有資格:
産業カウンセラー
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